【2024年度診療報酬改定】プラス改定ですべての医療労働者の処遇改善を

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【2024年度診療報酬改定】プラス改定ですべての医療労働者の処遇改善を

2023/11/15

自治労は10月31日、2024年度診療報酬改定への要請行動を行った。自治労からは山﨑幸治副委員長ら6人が出席し、厚生労働省からは伊原和人保険局長が対応した。
診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定となる2024年にむけて、超高齢化社会を見据えた人員確保、医療・介護の多職種連携等が議論されている。この2年の医療機関の経営や医療政策を左右する重要な議論が正念場を迎えている。
診療報酬改定に対しては、日本医師会、看護協会など医療関係団体が厚生労働省に対して要望書を提出する。その中で、私たち自治労は公的病院で働く医療労働者の声を直接国に届けることができる組織だ。
公的病院の経営安定化、必要な人員確保と処遇改善につながる改定となるよう、自治労は厚生労働省に対し要請行動を行った。冒頭、山﨑副委員長が「地域医療の確保と、医療機関で働くすべての職員の処遇改善にむけ、2024年度診療報酬改定の予算確保に尽力いただきたい」と述べた。続いて平山春樹衛生医療局長が、具体的な要請項目(下記)を説明した。
<2024診療報酬改定要請 重点課題>
① 物価高騰や賃金の動向を踏まえた財源の確保
② 新興感染症への診療行為に対する適正評価
③ 看護職員処遇改善評価料の施設基準の緩和と対象職種の制限撤廃
④ 看護職員の配置基準の見直し
⑤ 看護師の夜勤回数の月8回・64時間以内への改善 など
⑥ 病棟薬剤業務実施加算の算定基準緩和と更なる評価
要請行動を行う自治労
小森晃衛生医療評議会議長(和歌山・公立紀南病院労組)は、「2022年10月に新設された看護職員処遇改善評価料は、同一医療機関でも施設基準を満たせなければ、処遇改善の対象から外れる場合がある。また、薬剤師等一部の職種が対象外となっていることも問題。すべての病院・職種の処遇改善を求める」と述べた。
要請に応える伊原保険局長(左)と、医療労働者の賃上げにつながるプラス改定を求める小森衛生医療評議会議長(右)
小森議長の訴えた現場の医療労働者の声を受けて伊原保険局長は、「要請書の課題は、現場・国に共通するものだ。物価高騰や30年ぶりの賃上げにどう応えていくかが今改定の最大のテーマ。今年の春闘では賃上げ率が平均3・58%となっている一方で、医療業界は1・9%の賃上げに留まっている。この賃上げの流れに乗るためには、どれだけ財源を確保できるかが最も重要だ。改定率が上がることで幅広い医療労働者の処遇改善につながる」と応えた。
最後に平山衛生医療局長が、地域医療を懸命に支える医療労働者のためのプラス改定を重ねて求めた。

機関紙じちろう2023年11月15日号より転載

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