2021/03/17
ここでしか聞けない!と意見交換も活発に行われた
職場にいる女性が生理痛で苦しんでいる、不妊治療との両立に悩んでいる― でも、男性からは声をかけづらくて…こんな声から、PSI-JCユースネットワークでは、女性労働者に係る課題の理解促進にむけ、2月17日に学習会を開催した。自治労から五十嵐友樹青年部長ほか5人、JCユース委員、女性委員を含めて全体で14人が参加した。
重黒木康恵女性部長を講師に迎え、「知っておきたい仲間の気持ち~働く仲間と考えたいこと~」と題した講演を受けた。働く女性の現状と課題として、女性の身体のしくみや労働環境など、女性部アンケート結果などを交えながら説明があった後、日頃感じていることや疑問点について意見交換を行った。
講演する重黒木女性部長
重黒木女性部長は、女性の就業人口増加に伴い、産前産後、更年期を職場で過ごす女性が増えたことにふれた上で、基本的な女性の身体(ホルモン)の周期や心身に与える影響について説明した。また、女性部が調査したアンケートより、生理休暇の取得率が低いことや、取れない理由を紹介し、男女平等が進まない社会的・歴史的な背景を解説しながら、女性の声を増やしていくことの大切さを訴えた。参加者からは、「生理休暇について入職時などに説明があるのか」「生理休暇を取っている人を職場でみたことがない」「生理休暇があることをはじめて知った」「個人的な話をすることに過敏になりすぎていい方向にいっていない」「管理者にもこうした知識を学ぶ研修が必要ではないか」「保健体育の授業は男女で分けられて、生理を“隠すもの”とする教育を受けてきたため、そういうものだと思っていた」「このような課題はできれば女性に提起してほしい」「生理を花粉症で例えてみたらどうか。人によって重さが違う」など様々な意見やコメントが交わされた。
重黒木女性部長は、「同じ女性でも痛みや感じ方に個人差がある。生理休暇が取りづらい一番の理由は恥ずかしいからというもの。健康管理休暇などのように名称を変更した単組もあり、議論が必要。また、正規職員は有給だが、非正規は無給という問題もある。男性から話しづらいなどあるかもしれないが、議論のきっかけとして、PSI-JCでこんな話があったということを組合でしてみてはどうか」と投げかけた。
学習会終了後、参加者より「私自身のなかにも、“女性は大変だから配慮してあげないと”という考えがあったのも事実です。本当の男女平等な社会、あるいはジェンダーレス社会に向けていくためには、何が課題となっているのかということをきちんと考えて職場のなかでの運動をしていくことが大切だと思った」「まだ上司には男性が多く理解が進んでない部分が数多くある。もっと私も勉強を続け、同性として相談しやすく、かつ、相談された時に寄り添って理解できるような人間になりたい」などの感想が寄せられた。