2018/12/07
世界大会の会場風景(ITUCウェブサイトより)
12月2日から7日にかけて、デンマーク・コペンハーゲンで第4回国際労働組合総連合(ITUC)世界大会が開催されている。連合代議員団の一員として参加している杣谷尚彦副委員長は、4日に行われた『テクノロジーと仕事の変化』分科会で以下の通り発言した。
「AIやIoTには、これまで人間では不可能であった作業を可能とし、日本においては、現在の雇用の減少の懸念とともに、少子・高齢者による労働力不足を補うことも期待されている。しかし、テクノロジーの変化は急激なうえ予測困難であり、さらに、グローバル化した社会では、各国政府や産業界の想定を超えた『相乗効果が加わった変化』が起こる可能性もある。その観点から、ITUCの報告書「仕事の未来を構想する」の記載については、『テクノロジー』だけで無く、各国の少子・高齢化への対応、移民・外国人労働者政策、公的職業訓練政策、将来の産業政策などとセットで検討すべきである。世の中に不可欠なテクノロジーを活用する業務に従事する者が雇用に属さない『曖昧な雇用』であったとしても、労働組合としては、単に国の法律などで彼らの保護を義務付けるだけでなく、その業務を行う者を『雇用労働者』と認めさせる努力とともに、その業務が『ディーセント』になるよう、関係者と国境を越えて交渉していく枠組みも必要である」