人勧取扱いで国家公務員制度担当大臣、厚生労働大臣に要求書を提出 -8/8

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人勧取扱いで国家公務員制度担当大臣、厚生労働大臣に要求書を提出 -8/8

2016/08/09

人事院勧告・報告が8日昼に行われたことを受けて、公務員連絡会委員長クラス交渉委員は、同日、山本国家公務員制度担当大臣、塩崎厚生労働大臣にそれぞれ要求書を提出。人事院の勧告・意見の申し出どおり実施することを要請した。自治労からは川本委員長が出席した。要求提出の経過は次の通り。


写真:公務員連絡会石原議長(左)、自治労本部川本委員長(中央)


<国家公務員制度担当大臣への要求書提出の経過>


山本国家公務員制度担当大臣への要求書提出は、8日13時から行われ、委員長クラス交渉委員が出席した。冒頭、公務員連絡会の石原議長は、次の通り要請した。

(1) 人事院は本日、本年の給与改定等のための勧告と両立支援制度を改正する勧告及び意見の申し出を行った。本年の給与改定に関する勧告は、月例給、一時金のいずれについても、3年連続の引上げとなった。人事院勧告が労働基本権制約の代償措置であることや、国家公務員給与が民間給与に影響する観点を踏まえ、賃上げによる経済の好循環、そして消費の拡大に資する意味でも、勧告通り実施すべきものと考える。


(2) また、両立支援制度の改正勧告等に基づいた措置については、育児や介護に携わる職員が、個々の事情によって必要なときに活用ができ、ワーク・ライフ・バランスと雇用の継続確保に資するよう、職場環境の整備が必要だ。あわせて、長年の課題である超過勤務の縮減について、勤務時間管理手法の見直しや実効性のある縮減策に踏み込み、公務が率先し、まさに「隗から始めよ」の観点から働き方改革を着実に進めるべきと考える。


(3) 大臣におかれては、内閣官房内閣人事局の意義を深く認識され、公務員の使用者としての責任において、われわれとの十分な交渉・協議、合意に基づいて、公務員労働者が意欲を持って職務に精励し、国民の期待に応えられるよう、要求事項の実現に向けて最大限努力されることを要求する。


これに対し山本大臣は次の通り回答した。

(1) 公務員の方々が国民全体のために献身的に職務に当たられていることに対し、敬意を表する。本日、人事院から給与改定に関する勧告が提出されたところであり、速やかに給与関係閣僚会議の開催をお願いし、その取扱いの検討に着手したいと考えている。


(2) 国家公務員の給与については、国家公務員の労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢に立ち、国政全般の観点から、その取扱いの検討を進める。その過程においては、皆様方の意見も十分にお聞きしたいと考えている。


(3) また、併せて両立支援制度に係る勧告及び意見の申出も行われたところであり、この勧告等を踏まえ、皆様方の意見も十分にお聞きしつつ、必要な対応を検討してまいりたいと考えている。

<厚生労働大臣への要求書提出の経過>

塩崎厚生労働大臣への要求書提出は、8日17時50分から行われ、同じく委員長クラス交渉委員が出席した。冒頭、石原議長は、要求の趣旨を説明し、「大臣におかれては、公務員労働者が意欲を持って職務に精励し、国民の期待に応えられるよう、要求事項の実現に向けて最大限努力されることを要求する」と求めた。


これに対し塩崎大臣は次の通り回答した。

「人事院勧告については、経済や社会情勢等を踏まえたものであると認識している。本年は給与勧告のほか、両立支援制度の改正に関する勧告及び意見の申出、働き方改革をはじめとした公務員人事管理に関する報告がなされたところであり、厚生労働大臣として、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告を維持・尊重すべきであると考えている。また、働き方改革については、本日開催された経済財政諮問会議においても、まずは公務が率先して取り組むよう発言があったところ。公務員、特に霞ヶ関で働く皆さんの長時間労働は改善されておらず、公務におけるワーク・ライフ・バランスの実現やディーセントワークの確保が、ひいては国民生活に寄与するものと考えられるため、政府一体となって取り組みを進めてまいりたい」との見解を述べた。


政府は今後、給与関係閣僚会議を開催し、2016人事院勧告の取扱いについて協議していくこととしている。

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