2017/03/31
3月24日、公務員連絡会の委員長クラス交渉委員が、一宮人事院総裁、山本国家公務員制度担当大臣と2017春季段階の最終交渉を行った。また、3月27日には公務労協地方公務員部会が総務省との最終交渉を行った。それぞれの回答は次の通り。
◆人事院交渉・回答要旨
①賃金の改善
情勢適応の原則に基づき、必要な勧告を行う。俸給・一時金は民間企業の実態を精査した上で対処する。諸手当は官民較差を踏まえ対応する。
②労働時間の短縮
長時間労働の是正にためには各府省が業務削減・合理化に努め、現場では管理者による超過勤務の事前確認などを行う。職員の休暇・休業は民間の普及状況を考慮しつつ、必要な検討を行う。
③非常勤職員の処遇改善
同一労働同一賃金の議論を注視し必要な検討を行う。
④高齢期雇用等
雇用と年金の適切な接続のため60歳を超える職員が引き続き意欲的に勤務できる人事制度の確立が必要。
⑤男女平等・共同参画、ワーク・ライフ・バランスの推進
両立支援策等により男女とも働きやすい環境整備に努めていく
⑥健康・安全確保等
健康管理対策やハラスメント対策の推進は、各職場において、きめ細かな対応が重要。
◆内閣人事局・回答要旨
①2017年度の賃金について
本年の人事院勧告を踏まえ、方針決定を行いたい。
②非常勤職員の処遇改善
「働き方改革」の動向等を注視し対応していく。
③女性活躍とワーク・ライフ・バランスの推進
超過勤務の縮減を含む「働き方改革」を着実に進めることが重要。
④雇用と年金の接続
今後増加が見込まれる再任用者の能力と経験の一層の活用について必要な検討を行う。
⑤自律的労使関係制度の確立
多岐に渡る課題があるため、慎重に検討していきたい。
◆総務省・回答要旨
①2017年度賃金改善
地方公務員の給与については、国民・住民の理解と納得が得られるよう必要な助言を行う。
②労働時間、休暇および休業等
育児や介護を行う職員が必要な休暇を取得できるよう努める。労働安全衛生法の遵守、メンタルヘルス対策に資する情報提供や助言を行う。
③臨時・非常勤等職員の雇用確保と処遇改善
特別職非常勤職員や臨時的任用職員の任用要件を厳格化する。
④公共サービス基本法に基づく適正な労働条件の確保
地方公務員のワーク・ライフ・バランスの実現のため勤務時間の縮減や柔軟な働き方改革について必要な助言等を行う。
⑤高齢者施策の充実
公的年金の支給開始年齢が引き上げられることに伴い、無収入期間が発生しないよう検討していく。