地方労組発
石川地方労組ニュース
一時金闘争、全職場で終結
2020春闘に乗り出そう
11月19日の城東自校での妥結をもって、年末一時金闘争は終結した。支部分会によっては、その額は一時金とは呼べないような超低額の回答を強いられている。またかつての支給水準への回復から大きく遅れている支部分会もある。
そうした厳しい状況の中で、かつ一時金が昨年比マイナスの傾向・情勢の下で、昨年比でプラスを実現した支部分会が七、昨年同額・同水準が七と、奮闘してきた。何よりも、今年の夏季一時金では、要求提出の職場全てでの一時金獲得が出来なかったが、この年末では全ての職場で有額の妥結、年内支給を実現することができた。支部分会、部会での粘り強い闘いの成果である。
2020春闘の準備を
年末一時金の総括、教訓を深め、2020春闘の準備に入っていこう。すでに自治労、全国一般評議会、連合石川では、春闘討論集会が実施され、方針づくりが進んでいる。(別掲記事参照)
地本も年明け1月26日に春闘討論集会を開催する。多くの仲間の参加と活発な討論をよびかける。
安倍政権の憲法改悪阻止 社会保障の切り捨て反対
今臨時国会の閉会にあたって、安倍首相は、再び三度、憲法改悪に言及した。政府行事である「桜を見る会」を自らの後援会活動に利用し、実態を追及されるや証拠隠滅と偽証をくりかえし、なおも政権の座にあるなど言語道断である。
新年度の予算編成のただ中で、社会保障の大幅な切り下げが発表されている。働く者の生活と権利、そして平和を脅かしているのは安倍政権にほかならない。
引き続き安倍政権打倒のたたかいに取り組もう。
2020春闘へ 取り組みスタート!
全国一般評議会 賃上げ要求基準などめぐり活発に討論
自治労本部の春闘討論集会の開催にふまえ、12月15・16日に全国一般評議会の2020春闘討論集会が開催された。石川からは3名の仲間が参加した。
全国一般評議会からは、賃上げ要求13,500円以上、時給1,100円以上などを軸とする方針案が提案された。
石川からは、春闘方針への要望、連合本部方針の問題や、安倍政権による憲法改悪、自衛隊のアラビア海への派兵反対のたたかいの強化を訴えた。
執行部から、春闘での統一闘争と改憲阻止の強化に向けた答弁が行われた。
参加した全ての地方労組が発言し、今春闘への決意、連合春闘方針への意見・疑問、組織拡大・強化、外国人労働者の組織化、地方労組の現状報告、地域運動の現状、憲法改悪反対や基地撤去などの平和闘争など、多岐にわたる発言・報告が行われた。
さらに「企業ファースト化する『働き方改革』」と題して、ジャーナリストの竹信三恵子さんから講演を受けた。「働き方改革」という聞こえの良い言葉にだまされていないか、実はアメリカと日本の経営者のための「改革」ではないのかとの問題提起だった。「働き方改革」の実態に迫る講演は好評を博した。
残業時間の上限規制が、中小でも来春より適用される。「働き方改革」関連法の問題性を見据えつつ、改正法を活用した労働条件の前進をはかっていくのでなければならない。
2020春闘を各県の仲間の奮闘に学びながらたたかいぬこう。
連合石川2020春闘討論集会
私たちの生活を守るため、春闘で大幅なベースアップをかちとろう!
12月12日、連合石川が2020春闘討論集会を和倉温泉で開催した。地本からは二名が参加した。
冒頭、西田会長の挨拶(左写真)の後、JAM北陸津田駒労組から取り組み事例報告があり、続いて連合本部から「2020春季生活闘争方針」が提起された。
春闘賃上げは賃金水準が低い組合の闘いか!?
連合本部方針の特徴は、2020春闘の意義として、働く者の将来不安を払拭し、経済の自立的成長のため「分配構造の転換」が必要であるとして、生産性三原則に基づく「賃上げ」「働き方の見直し」を掲げた。
特に、社会全体に賃上げを促す観点と、企業規模や雇用形態間の格差是正を進める観点から、位置づけ直した「底上げ」「格差是正」「底支え」を柱とし、名目賃金の最低到達水準の確保と目標水準への到達、すなわち「賃金水準の追求」にこだわる方針だ。
しかし、その「賃金水準」(別表)は、厚労省の統計の平均的な所定内賃金から算出されている。既にクリアできている組合も多い(特に大手産別)。そのような組合の賃上げ要求はそれぞれ産別(産業別労働組合)の裁量とされている。こうなると、連合方針は事実上、賃金水準が低い組合向けの賃上げ要求になりかねない。全労働者が団結して生活と権利を守るベースアップ春闘は弱まってしまう。
実際に、自動車大手単組では既に一九春闘からベア統一要求を設定しなかった。妥結ベアを非公表とし、別の自動車労使も追随したことは記憶に新しい。今春闘も同様の「単組自決」方針だ。電機連合も産別統一闘争の見直しを検討中。ある電機大手単組では、賃金水準で産別指標の最上位水準を超えている組合があることを理由に脱ベア・諸手当追求の意見も出されている。
もちろん、連合傘下には従来どおり「上げ幅」でのベア要求を求める産別の声もある。春闘は、統一要求を掲げて大手組合が先行して相場を形成し、中小がこれに続くことで全ての労働者の賃金水準を引き上げる闘いである。この統一要求額を掲げた統一闘争の強化こそが問われている。
全労働者の団結で統一闘争を強化しよう
全国一般の各地方労組の仲間も、連合本部方針への意見反映に努め、統一闘争の再構築をめざしている。 私たちも、来る2020春闘を全力で闘いぬこう。
青年女性部第18回定期総会
様々な職場の仲間が課題を共有 青年女性部の活性化を確認
11月27日、青年女性部が第18回定期総会を地場産で開催した。各職場選出の常任委員やオブザーバーの仲間が出席し、終始わきあいあいとした雰囲気で議事がすすめられた。
冒頭、上岡青年女性部長は、安倍政権の腐敗ぶりに言及し、政治に自分が関わっていることを念頭におき組合運動を一層強化しようと呼びかけた。また、地本執行部を代表し本田副委員長が「デタラメな事に抗議の声を上げ社会をつくっていくのは青年女性部の役割だ」と激励した。
来賓は、県平和センター青年・女性部の田原久美子代表幹事、高教組女性部の八十島妙副部長にご臨席頂いた。高教組女性部との交流の取り組みも呼びかけられた。(別掲記事)
19年度経過と総括、決算、私たちを取り巻く情勢、20年度の活動方針が満場一致で確認された。
その後、参加した仲間全員から自己紹介や職場報告があった。特に北陸中部自校の組合つぶし攻撃について様々な意見が出されたほか、「年末一時金」「パワハラ、職場の人間関係」「配転命令」「長時間労働」「外国人労働者」「不誠実団交」など、参加した仲間一人ひとりが直面する課題が報告された。まさに社会の縮図である。普段なかなか聞けない仲間の職場の取り組みや、仲間の苦労・悩みを共有できた。
青年女性部常任委員を選出していない支部分会は、ぜひ選出を! 地本運動を活性化するためにも、青年女性部の仲間の活動を地本全体で応援していこう。
現場無視の働き方改革にNO!
―高教組女性部の取り組みに学ぶ―
12月7日、石川高教組女性部が「許すな!時短ハラスメント 支えよう!職場の仲間たち」集会を開催し、地本青年女性部から二名の仲間が参加し交流した。
この集会は、山口聡美さん(山口俊哉白山市議の妻で小学校教諭)の過労死の公務災害認定を求める取り組みの一環で、今年一月に続き第二弾。石川県教組、高教組は、現場の声を無視し進められる「教員の働き方改革」について、現場から「給特報廃止」、「年間変形労働時間制の導入反対」「図書館司書の待遇の不利益変更反対」の声をあげる。
私たち中小民間労組も、いわゆる「働き方改革」のなかで、現場の仕事は減らず〝定額働かせ放題〟の高度プロフェッショナル制度や〝過労死ラインぎりぎり〟の残業上限規制など多くの問題点がある。今後も解雇の金銭解決制度を許さない闘いなど課題は多い。
官民いずれも同じ労働者である。互いに課題を共有し、連帯して闘うことが求められている。
以下、参加した仲間の感想を掲載する。
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高教組女性部の集会に、上岡青年女性部長とともに参加してきました。「病休が五人も出ている分会がある」「残業しているという時間の感覚がない」という発言があり、教員や図書館司書が置かれている教育現場は、想像以上に激務と長時間労働が常態化しているのだと思いました。
また、「改正給特法」が成立し教員への年間変形労働時間制の導入が検討されているが、繁閑期なし、残業割増なし、協定締結権なしの教員には不要であり、定額長時間労働を合法化する問題だらけの「改定給特法」を廃止にしよう!と団結を固めました。(近藤伸恵書記長)