地方労組発
石川地方労組ニュース
2022春闘を労働者全体の統一闘争に! 岸田政権の戦争政策に反対しよう!
中川 哲英 執行委員長 年頭あいさつ
まず、新型コロナの感染拡大から丸2年。沖縄県や山口県岩国市などでは明らかに在日米軍ので感染が拡大している。
私たちの仲間の職場も、コロナによる業績悪化で春闘・一時金など苦しい闘いを余儀なくされている。他方、コロナ不況から脱却しつつある職場は、労働強化や過重労働の事例もある。職場、雇用、賃金労働条件を守るため闘おう。
第二に、2022春闘は経営者団体が「雇用確保が優先」と強調し、抑え込みを宣言している。岸田首相は、経団連に3%賃上げを期待すると表明したが、それだけで賃金が上がるはずがなく、私たち自身の手でかちとる以外にはない。
春闘は、大手が先行して妥結結果を明らかにすることで相場を形成し、中小がその後押しを受けて闘うことで、労働者全体の賃金水準を引き上げていく闘いだ。あらゆる違いを超え働く者が団結して闘う力強い春闘をつくろう。
第三に、現在「米中新冷戦」と言われ、台湾海峡など東アジアは対立の最前線となっている。岸田政権は、憲法改悪、「敵基地攻撃能力」確保など、「戦争のできる国づくり」を急ピッチで進めている。
国内では「中国は危険、やっつけろ」といった論調が膨らんでいる。歴史をふり返れば、戦争前に必ずナショナリズムがあおられ、敵とみなした国への攻撃が正当化されてきた。今の日本社会の現状は「いつか来た道」ではないか。
「コロナ禍」でも権力者や大金持ちは資産を増やし続け、泣いているのは労働者。米国や中国にも私たちと同じ苦しい生活を強いられた労働者がいる。こうした労働者との国際的な連帯を求める反戦平和の闘いを進め、岸田政権による憲法改悪、戦争政策に断固反対の闘いをつくろう。
第四に、こうした運動をつくりだすため、私たちの労働組合をより強く大きくしていこう。
門前サンケン支部の仲間は、昨年8月に闘争が区切りを迎えたが、今後も課題は多い。北陸中部自校や加南加賀自校は、会社主導のでっち上げ組合を活用した春闘・一時金の抑え込みをはね返し闘っている。石川ユニオン支部組合員に対する不当解雇撤回を求める裁判闘争も取り組んでいる。
会社からの攻撃、組合の弱体化は様々な形で表れる。報・連・相をしっかり行ない、論議し、問題を問題としてとらえ、ひとつずつ解決にむけて頑張っていこう。
また、今年は参院選の年でもある。推薦候補の必勝にむけて頑張ろう。
コロナ禍の中、キナ臭い時代の中で、働く者の生活、権利、平和が脅かされている。ともに奮闘しよう。
地本春闘方針を確立 さぁ要求を練り上げよう!
1月23日、石川地本2022春闘討論集会を内灘町文化会館で開催した。16職場・約50名が参加し、地本春闘方針を確認した。
冒頭、中川執行委員長は「コロナ禍」においても私たちの職場・雇用・労働条件を守るため今春闘に取り組むことを訴えた。
続いて種井書記長が春闘方針を提案。中長期的に(「コロナ禍」においてさえも)企業は内部留保を増やし続ける他方で、労働者全体の実質賃金は逆に低下したままであり、春闘本来の役割である労働者全体の統一闘争をつくりだし、全ての職場で全ての仲間の賃上げをめざしてたたかうことを提起した。
討論では、能登工場異動の最新状況や課題(門前サンケン)、人員不足による労働強化や賃上げ低迷打破(天狗)、好業績でも賃金抑制の経営側に対する団結強化(自校部会)、組織拡大と賃金是正(林ベニヤ)、コロナで厳しい業界だが生活できる賃上げ(日本海観光バス)、会社の組合弱体化攻撃との闘い(東部自校)、仲間の裁判闘争支援(石川ユニオン)など、今春闘の抱負や課題について様々な発言があった。
後半は、本田副委員長が「岸田政権による憲法改悪、戦争準備に反対しよう!」と題して問題提起した。台湾海峡をめぐる米中対立のなか、日本も急ピッチで軍
事拡大し労働者の動員が進んでいる実態をDVDで上映。春闘の中で憲法改悪に反対する論議を職場で少人数でもざっくばらんに始めようと呼びかけた。
参加者からは「自衛隊の訓練実態は知らなかった」「積極的平和主義という言葉でだまされてはいけない」などの意見・質問があった。
今後は、この方針をもとに、各支部分会・部会で団結できる要求をねりあげていこう。全ての仲間が課題実現にむけ奮闘しよう!
【石川地本の2022春闘方針(骨子)】
(1) 基本方針
①生活の維持向上のため、全ての支部分会で要求を提出し、全ての仲間の賃上げをめざす。統一闘争としての春闘再構築のため、地域の仲間と連帯・連携して闘う。
②職場に即した労働条件前進、コロナ対策拡充。
③倒産・閉鎖、解雇、賃下げ、労働条件の切り下げ、組合つぶし・弱体化に反対し、争議・闘争を一丸で闘う。
④労働法制の改悪に反対する。
⑤憲法改悪反対、脱原発、各種選挙勝利。
⑥現状5%増を目標に組織拡大、自治労との完全統合。
(2) 平均賃上げ要求:13,500円以上(定昇込み)
時給50円以上または絶対額1,150円以上
(3) 最低賃金:
月給165,900円以上
日給8,300円以上、時給1,070円以上
(4) 各種労働条件の改善
(5) 一時金:
年間「基準内賃金5.0ヶ月以上」、夏季「同2.5ヶ月以上」